新交通システムの車止め

 ゴムタイヤで走る案内軌条式電車,いわゆる新交通システムに設置されている車止めの一覧です. 札幌地下鉄は含めないことが多いようですが,ここではゴムタイヤ電車(ゴム電)の範疇として入れています. 愛知高速リニモは当然車輪は有りませんが,新交通システムとしてここに入れてあります. 同じく新交通システムである名古屋のガイドウェーバス「ゆとりーとライン」は,終点がループ状なので除外しました. また,単なる緩衝材だけでメカを有しないものは本HPでの「緩衝式」とは言い難いのですが, ゴム電の路線数が少ないので,非干渉式も含めてすべての路線を掲載しています.


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設置場所・仕様など 車 止 め の 画 像
札幌市交通局
 調査未了
埼玉新都市交通・内宿駅
 横長のゴムクッションのみで緩衝式ではありません. 西武レオライナーと同様に,舶用防舷材の応用と思われます. 下の写真は丸山車庫の車止で,小型H鋼で組んだ簡単なものです.

山万・ユーカリが丘線
ユーカリが丘駅

 愛知の桃花台線の廃止後,唯一残る中央案内式の新交通システム(VONA)です. 小型の緩衝機を備えた走行式車止めで,銘板は剥落した後が残っているのみでした(アンカー部右上隅灰色部). たぶん,VONAシステム開発元の日本車両製でしょう.

工事着手:1979年12月
部分開業:1982年11月
都営舎人線・日暮里駅1番線
 京三製作所のハニカム式です.緩衝機部分が円筒形状です.ホームドアが邪魔で,写真が撮りにくいです.
都営舎人線・日暮里駅2番線
 1番線と同形式です.以下,銘板記載内容です.

ハニカム式カーストッパ(シリンダ型)
形式:HGS-06SD
方式:シングル緩衝 直接式
定格:緩衝力172.3kN,ストローク:0.68m
製造番号:A??3422,2008年4月製造
都営舎人線・見沼親水公園駅1番線
 日暮里と同形式と思われます.
都営舎人線・見沼親水公園駅2番線
ゆりかもめ・新橋駅1番線
 日車のオンレール走行式を,ゴム電用に仕様変更したもののようです. 走行輪は錆びた様子がないので,ステンレス製でしょうか.
仮駅開業:1995年11月
本駅開業:2001年3月
ゆりかもめ・新橋駅2番線
 
ゆりかもめ・豊洲駅1番線
 新橋駅と同仕様です.有明駅のものを移設?
開業:2006年3月
ゆりかもめ・豊洲駅2番線
 新橋駅と同様です.線路のカーブは,路線延長の可能性あり?
西武レオライナー・西武球場前駅7番線
 横長の大型ゴム緩衝材です.西武ポリマ化成鰍フ刻印があり,同社の舶用防舷材(SEIBU-V-FENDER)の応用と思われます. ちなみに同社は現在は西武グループと資本関係はないようですが,会社創設者は堤康次郎氏です(HPによる).

ゴム緩衝材の中央上部の製造刻印
西武レオライナー・西武球場前駅8番線
 こちらは8番線です.なお,西武遊園地駅も同様の構造のようです.
金沢シーサイドライン・新杉田駅1番線
 京三の引張式油圧緩衝方式です.普通鉄道では北鉄金沢駅に同様のものがあります.
金沢シーサイドライン・新杉田駅2番線
 以下,2番線の仕様板記載内容です.

油圧式カーストッパ(引張型)
形式:OGS-10TD
方式:ツイン緩衝 直接式
定格:緩衝力25tf,ストローク:1.0m
製造番号:A70614,1988年12月製造
金沢シーサイドライン・金沢八景駅
 新杉田と同様のものが設置されていますが,カプラ受部が少し高く,凸型形状をしています. 八景駅前への延長に備えて,軌道が左にカーブしています.
愛知高速リニモ・藤ヶ丘駅
 全面ホームドア付きの地下駅で極めて撮影しにくい環境ですが,運転台越しに京三のハニカム式を確認しました. 鶴見線・鶴見駅や相鉄・海老名駅のものによく似ています.
愛知高速リニモ・八草駅
 折返し引上線末端に京三の大型緩衝式が2台設置されています.上部の斜め屋根が気になるところです.
大阪ニュートラム・住之江駅1番線
 神戸に次いで2番目の新交通システムということで,試作要素も多かったのでしょうか? 「ゆりかもめ」等に比べるとちょっと華奢な感じの走行式の緩衝式車止めです.
 この駅では1993年10月5日に,自動運転中の車両が衝突事故を起こしています.
開業:1981年3月
大阪ニュートラム・住之江駅2番線
 こちらは2番線です.
大阪ニュートラム
コスモスクエア駅3番線

 地下ホームの遠方末端に,車両前面を覆い尽くしそうな巨大なゴムクッションがあります. 直上階は地下鉄中央線1-2番線のホームとなっており,乗換えが便利です.
大阪ニュートラム
コスモスクエア駅4番線

 こちらは4番線です.
神戸ポートライナー・三宮駅1番線
 鋼製アングルに,長方形のゴムクッション+バッファが2個付けられています.
神戸ポートライナー・三宮駅2番線
 JR側は屋根に囲まれており薄暗いですが,1番線と同様です.
神戸ポートライナー・神戸空港駅海側
 京三の丸型ハニカム緩衝器です.管制塔と明石大橋が見えます.
神戸ポートライナー・神戸空港駅海側
 こちらは空港側のもので,同型です.
神戸六甲ライナー・住吉駅1番線
 ポートライナーと同様の気候ですが,バッファの間隔が狭いです.
神戸六甲ライナー・住吉駅2番線
 1番線と同様です.反対側終点のマリンパーク駅は,車庫への引込線スルー構造となっています.
広島アストラムライン・本通駅1番線
 京三の角形ハニカム緩衝器がコンクリ壁に設置されています.正方形に近い形状です.
広島アストラムライン・本通駅2番線
 1番線と同様です.
広島アストラムライン・広域公園前駅
 ホームのはるか先,折返線の先端に本通駅と同様のものが設置されているのを確認できました. 折返線は将来の延長を見越してかホームから遠く,高架線上を写せる足場もなく,撮影が極めて困難な場所です.